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2016.06.20

三越日本橋本店が重要文化財に・・・・防火技術者の役割

三越日本橋本店本館が重要文化財に指定されました。 1935年(昭和10年)に竣工した三越日本橋本店本館は日本の百貨店建築の歴史を象徴する建物です。設計は(株)横河建築設計事務所の元となる横河工務所でした。

建築基準法第3条によると、文化財保護法の規定によって重要文化財等は建築基準法の適用は受けなくてもよいことになっています。しかし、防火避難関連規定に係る既存不適格部分が多く存在し、災害時の安全性が危ぶまれていました。耐震改修(免震構造)は2008年(平成20年)に竣工済です。

文部科学省文化審議会による重要文化財指定の審議に並行して、防火避難に関する安全性の向上を目的に防災懇話会を設立し、避難安全向上の協議をしていました。(株)横河建築設計事務所を事務局とした防災懇話会では、学識経験者による専門的見地から検討・提言を頂き、その内容を提言書としてまとめました。今後は、提言書に基づいた管理運営及び改修工事に反映することとしています。
防災懇話会に参加していただいた学識経験者は、長谷見雄二早稲田大学教授、関澤愛東京理科大学教授、長尾満東京藝術大学教授、野村正晴関西大学助教でした。

弊社は防災懇話会の資料作成及び事業者のコンサル的な立場で参加していました。
2009年に重要文化財に指定された高島屋日本橋店においても同様な立場で参加しています。